欧州議会、南シナ海問題で台湾に友好的な決議採択

欧州議会、南シナ海問題で台湾に友好的な決議採択

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 欧州議会は3日、仏ストラスブールで本会議を開き、「欧州連合(EU)と東南アジア諸国連合(ASEAN)による政治関係決議」を賛成543、反対66、棄権46の圧倒的多数で採択、公布した。

 この決議には、懸案とされている南シナ海の領有権を巡る問題も盛り込まれた。決議では、南シナ海問題に関する多国間協議には、司法管轄権が及ぶ各関係国・地域による対話が必要で、「海洋法に関する国際連合条約」に基づいて紛争を平和的に解決すべきであるとされた。また、司法管轄権が及ぶ各関係国・地域にはASEANのオブザーバーであるパプアニューギニア、東ティモール、中国大陸、日本、台湾が含まれるとされた。

 台北駐EU兼駐ベルギー経済文化代表処(欧州連合中華民国代表部、及びベルギーにおける中華民国大使館に相当)の曽厚仁代表(=大使)によると、今回の提案はASEAN諸国に向けられたものであるものの、その文中には台湾の記載が盛り込まれており、この提案が欧州議会議員の台湾支持の立場を意味するのは明らかだという。

 EUが今年、ASEANに関する決議を提出したのは、双方の関係が今年で40年の節目の年を迎えるため。当初、草案に台湾と関係のある条文を盛り込むのは難しいと見られていた。しかし、欧州議会は南シナ海問題に関心を寄せており、且つこの地域の各関係国・地域が「海洋法に関する国際連合条約」の原則に基づき、平和的に紛争を解決するよう呼びかける立場を取っていることから、台北駐EU兼駐ベルギー経済文化代表処が積極的に働きかけた。その結果、起草者や欧州議会の主要な政党の支持を得て、台湾に友好的な条文修正が行われることになった。

 欧州議会は過去にも台湾に友好的な決議を採択している。例えば国際民間航空機関(ICAO)のような国際組織への台湾の参与、中華民国パスポート所持者に対するEU渡航査証(ビザ)免除措置、台湾との「経済協力協定(ECA)」締結などを支持する決議を採択したり、台湾との投資協定の交渉を開始するよう欧州委員会に呼びかけたりしている。

Taiwan Today:2017年10月7日

写真提供:総統府
 欧州議会は3日、仏ストラスブールで本会議を開き、南シナ海問題に関する多国間協議には、台湾を含む司法管轄権が及ぶ各関係国・地域が参加し、紛争を平和的に解決すべきであるとの条文を盛り込んだ決議を採択した。写真は今年4月、蔡英文総統を表敬訪問した欧州議会の超党派議員の一行。蔡総統は、台湾とEUによる投資協定交渉の早期開始を求めた。