蔡総統が「オーストロネシア語族の島々と手を携える」、太平洋の友好国歴訪へ
総統府は13日午後に記者会見を開き、蔡英文総統が10月28日から11月4日まで代表団を率いて、国交樹立国であるマーシャル諸島、ツバル、ソロモン諸島の3カ国を歴訪すると発表した。
今回の訪問は、「持続可能なオーストロネシア語族の島々に向けて、手を携えて共栄を図る」太平洋(大洋州)国交樹立国歴訪の旅という位置付け。蔡英文総統が昨年5月に総統に就任して以来、マーシャル諸島のヒルダ・C・ハイネ(Hilda C. Heine)大統領、ツバルのエネレ・ソシネ・ソポアガ(Enele S. Sopoaga)首相、ソロモン諸島のマナセ・ソガバレ(Manasseh Sogavare)首相ら大洋州における国交樹立国の指導者はそれぞれ現地駐在の中華民国大使館を通じて蔡総統に重ねて訪問を要請してきた。また、先ごろ来台したソロモン諸島のソガバレ首相と現在、台湾に滞在しているツバルのソポアガ首相はいずれも蔡総統を表敬訪問した際、直接、蔡総統の訪問を要請した。大洋州における国交樹立国に対する中華民国(台湾)の重視を示し、これらの国々との絆、並びに友好的な関係を引き続き深めるため、蔡総統はマーシャル諸島、ツバル、ソロモン諸島を訪問する。
今回の訪問先は大洋州における国交樹立国の中でも中華民国との外交関係が最も長い3カ国。南太平洋に位置するツバル及びソロモン諸島と中華民国との外交関係は30年以上。また、北太平洋のマーシャル諸島と中華民国との国交は20年近く続いている。蔡英文総統が大洋州の島国を初めて訪れることで、これらの国々との長期的な友情に対する中華民国の重視と、それぞれの国との関係強化に向けての決意を示すことになる。
今回の訪問はまた、ルーツ探しの旅でもある。マーシャル諸島、ツバル、ソロモン諸島はそれぞれミクロネシア、ポリネシア、メラネシアに位置するが、いずれも台湾と同じオーストロネシア語族の仲間。このため今回の代表団には原住民族委員会(先住民族委員会=日本の省レベルに相当)の夷将・拔路兒(Icyang・Parod)主任委員(大臣)も名を連ねている。
蔡英文総統と代表団は10月28日(土)午前に出発、30日午後にマーシャル諸島に到着する。11月1日早朝にマーシャル諸島からツバルに移動。同日夜にはソロモン諸島に着き、2泊して11月4日(土)夕方に帰国する。7泊8日の外遊。
蔡総統は今回の外遊で、マーシャル諸島のハイネ大統領、ツバルのイアコバ・タエイア・イタレリ(Iakoba Taeia Italeli)総督及びソポアガ首相、ソロモン諸島のフランク・カブイ(Frank Ofagioro Kabui)総督とソガバレ首相と会談する。また、マーシャル諸島とソロモン諸島の国会で演説する他、医療と農業・畜産分野の協力プロジェクトを視察し、中華民国の「堅実外交」及び国交樹立国の「持続可能な開発目標」達成を助ける理念をアピールするということ。
Taiwan Today:2017年10月16日
写真提供:総統府
総統府は13日に記者会見を開き、蔡英文総統が10月28日から11月4日まで代表団を率いて、国交樹立国であるマーシャル諸島、ツバル、ソロモン諸島の3カ国を歴訪すると発表した。左から中華民国、マーシャル諸島、ツバル、ソロモン諸島の国旗。