李逸洋・駐日代表が「日本華商観光産業協会設立45周年記念大会」に出席

　李逸洋・駐日代表夫妻は11月27日、「日本華商観光産業協会設立45周年記念大会」に出席した。このなかで李代表は、最近中国が日本への観光旅行や留学を制限し、日本の水産品も禁輸し、日本の観光業や漁業などに大きな衝撃をもたらしたことに言及し、「台湾は日本の重要なパートナーとして、具体的な行動で日本を支持し、台日友好の助け合いの精神を示したい」と呼びかけた。

　李代表は挨拶のなかで、日本華商観光産業協会がこの45年間、陳乃華会長および歴代会長による運営の下、観光旅行業界の台日交流の促進に尽力され、台日交流の重要な懸け橋となったことに感謝の意を表した。

　李代表は、最近日本の高市早苗首相が国会質問の際の「台湾有事」に関する発言について、このテーマを日本自身の国家安全保障に関わる重要課題として認識し、高度な政治的判断と勇気を示したとの見方を示した。さらに、高市首相の答弁は「グレーゾーン作戦」の状況を分析したものであり、中国が台湾に対して封鎖を行い、仮に米国が救援行動の中で介入し、中国が軍艦を使って武力行使を伴うものであった場合、日本の存立危機事態になりうるという分析は、極めて精確であり、中国による一方的な現状の変更の企みを一定程度抑止する効果がある一方で、日本水産品の禁輸と観光客の訪日自粛などの中国の対抗措置を引き起こしたとの認識を示した。

　李代表は、日本はパイナップル、バナナ、マンゴー、マグロなど台湾の農水産品の最大の輸入国であり、逆に台湾も日本の多くの農産品の最大の輸出先となっていると説明し、「例えば日本から輸出されるリンゴは、10個のうち8個が台湾に輸出され、日本のシャインマスカット、ながいも、柿などはいずれも台湾が最大の輸出先となっている。台湾の人口は日本の5分の1に満たないが、実際の消費力で日本の良質な農産品を支持している」と強調した。

　さらに李代表は、「今回最も影響を受ける日本の水産品はホタテで、台湾でも人気がある。日本のホタテも台湾が第2の輸出先となっている」と述べ、日本の水産品を支持するため、頼清徳総統（大統領）みずから日本の海の幸を味わうところをSNSに投稿し、一日で2,000万人余りの閲覧数があり、大きな反響を呼んだことから、「中国が日本経済に損害を与えようとするなら、我々はもっとたくさん買って、もっとたくさん支援して日本を応援しよう。ホタテが台湾でもっと売れるように、輸出先第2位からトップに押し上げよう」と述べ、実際の行動で台湾から日本への友情を示すよう呼びかけた。

　日本華商観光産業協会の陳乃華会長は、「同協会が創立以来45年にわたり同胞のビジネス促進と台日観光協力の深化を使命としてきた。地域情勢と対外的な挑戦に直面するなか、僑界、業界が台日両国連携を続け、共に観光産業の発展に取り組んでいきたい」と挨拶し、駐日代表処の長きにわたる僑界に対する支持に感謝の意を表し、今後より多くの分野で台日連携の新たな契機を創出できるよう期待した。

挨拶する李逸洋・駐日代表

李逸洋・駐日代表夫妻（右５、６）、蔡明耀・駐日副代表夫妻（右２、３）、陳乃華・日本華商観光産業協会会長（左４）と出席した来賓ら

会場全体写真