自転車シェアリングサービス「YouBike」、ベトナムで紹介

　中華民国対外貿易発展協会（日本での名称は台湾貿易センター、略称TAITRA）は今年、政府が掲げる「新南向政策」に合わせ、インドネシア、ベトナム、マレーシア、シンガポールで「台湾エキスポ（台湾形象展）」を順次開催している。このほど、ベトナムでの開催が無事終了した。「新南向政策」とは、東南アジア、南アジア、ニュージーランド、オーストラリアなど18カ国を対象国として、幅広い関係強化を目指すもの。ベトナムでは「グリーンテクノロジー、スマートライフ」をテーマに、台湾のエコ製品やハイテク製品を地元の人々に紹介した。

　このほどベトナムで開催された「台湾エキスポ」では、台湾北部を中心にサービスを展開する自転車シェアリングサービス「YouBike」が初めて展示された。「YouBike」のサービスを提供する業者によると、2年前にベトナム企業から打診を受けたことがあったが、当時はまだ台湾及び中国大陸・福建省の市場開拓に力を注いでいたため、ベトナム市場まで対応することはできなかった。しかし、現在は経営も安定してきたことから、東南アジアでの展開も視野に入れているという。

　ベトナムといえば、オートバイの利用者が多く、総人口におけるオートバイ保有者の割合は台湾に次ぐ世界2位。しかし、ベトナム政府は最近、環境保護に対する要求を高めており、一部の都市では交通問題と環境問題の両方を改善するため、オートバイの乗り入れを禁止する可能性があると言われている。もしこれが実行に移されれば、台湾の自転車メーカーや、自転車シェアリングの自動管理システム業者にとって、ベトナム市場開拓の絶好の契機となる。

　ベトナムの大手ニュースサイト「VNEXPRESS」によると、ホーチミン市の交通担当部署は今年4月、同市内の複数のバス停留所で公共自転車レンタルサービスを試験導入し、バス利用者の利便性を高める考えを明らかにした。設置するレンタルステーションは自動管理システムが採用される。記事では台湾の「YouBike」のレンタルステーションの写真が掲載された。このことから、台湾のシステムが現地で注目されていることが分かる。

Taiwan Today：２０１７年７月３１日

写真提供：中央社
　中華民国対外貿易発展協会は26日から28日まで、ベトナムのホーチミン市サイゴンエキシビション＆コンベンションセンターで「台湾エキスポinベトナム」を開催。台湾が誇る自転車シェアリングサービス「YouBike」を展示、紹介した。