衛生福利部の陳時中部長、台湾のソフトパワーを世界へ

　第71回WHO（世界保健機関）総会（WHA）がスイスのジュネーブで21日より行われることになっている。残り数日を切ったが、現在のところ台湾にはWHO総会への招待状が届いていない。予定どおり代表団を率いてジュネーブ入りすることになっている衛生福利部（日本の厚生労働省に類似）の陳時中部長（＝大臣）は、「今回のジュネーブ入りの主な目的は、台湾のソフトパワーを見せつけることだ。関連のフォーラムを開催し、公衆衛生や医療分野における台湾の成果を紹介したい。怒ったり悲しんだりしていても仕方がない。大切なのは台湾の価値を高め、引き続き努力することだ」と意気込みを見せた。

　台湾は1997年以降、WHOへの加盟を求めてきた。2009年に初めてオブザーバーの身分によるWHO総会（WHA）参加が認められた。それ以降は2016年まで8年間連続で、オブザーバーとしてWHO総会に参加してきた。しかし、昨年は政治的干渉を受け、台湾にWHO総会への招待状が届かず、参加を見送らざるを得なかった。今年も招待状が届かなかった場合、2009年以降としては2回目の不参加となる。

　衛生福利部の陳時中部長は17日午前、立法院（国会）で報道陣の取材を受けた際、台湾には現時点でWHO総会への招待状が届いていないものの、各国に在住する台湾出身者や民間団体などが台湾のために声を上げており、各国メディアからも広く取り上げられるようになっていると説明。また、自身がジュネーブ入りしたあとも、抗議の声を絶やすことなく、海外の報道関係者に対して台湾が置かれている状況について明確に説明し、且つWHOに抗議の書簡を提出し、適切な対応をしていくと述べた。

Taiwan Today：２０１８年５月１８日

写真提供：中央社
　WHO総会への招待状が届いていないものの、予定どおり代表団を率いてジュネーブ入りすることになっている衛生福利部の陳時中部長は、「今回のジュネーブ入りの主な目的は、台湾のソフトパワーを見せつけることだ。関連のフォーラムを開催し、公衆衛生や医療分野における台湾の成果を紹介したい。怒ったり悲しんだりしていても仕方がない。大切なのは台湾の価値を高め、引き続き努力することだ」と述べた。