台湾文学フェスタが閉幕、『我的日本』共著者の一人、舒國治さんが日本を語る

右より王淑芳・台湾文化センター長、舒國治氏（作家）、一青妙氏（作家）、野嶋剛氏（司会担当）、李琴峰氏（通訳担当）

台湾の視点から見た日本の魅力を語る舒國治氏（左２）

　台北駐日経済文化代表処台湾文化センターが初開催した「台湾文学フェスタ」の最終回が、『我的日本――台湾作家が旅した日本』の共著者の一人である作家の舒國治氏をゲストに、10月30日に台湾文化センター、31日に誠品書店日本橋で開催され、エッセイストの一青妙氏およびジャーナリストの野嶋剛氏と対談した。

　このなかで舒氏と一青氏は日本と台湾に対する見方をそれぞれ語った。舒氏は、「門外漢」の角度から日本を見ると何事も新鮮であると述べ、日本における中華料理の定番である「マーボー豆腐」の味は、1960年代に中国の内陸部がまだ開放されていない時期に、多くの日本人観光客や留学生が台湾で食べた味が日本に持ち込まれたものだと指摘した。

　一青氏は、かつて家族で台湾に住んでいたことから、1970年代～1980年代の台湾の印象が強く、台湾に着くとリラックスして、どこか懐かしい気持ちになると語った。

　舒國治氏は1952年生まれの美食随筆家であり、『門外漢的京都』、『流浪集』、『台北小吃札記』、『台湾小吃行脚』などの著作で知られる。映画関連の仕事に従事した後、作家となり、散文、旅行記、短編小説などを多数執筆している。

　台湾文学フェスタは10月18日～10月31日に台湾文化センターおよび誠品書店日本橋を会場に開催され、『フォルモサに咲く花』（原題：傀儡花）作者の陳耀昌氏、故・林奕含の遺作『房思琪(ファンスーチー)の初恋の楽園』の書評を書いた作家の張亦絢氏、『我的日本――台湾作家が旅した日本』の共著者の舒國治氏らを台湾から招き、最近日本語版が出版された作品について語った。

会場の様子

《２０１９年１１月５日》

台湾文学フェスタが閉幕、『我的日本』共著者の一人、舒國治さんが日本を語る

Share

Share