外交部の呉釗燮部長、米CNNインターナショナルの独占インタビュー受ける

　外交部の呉釗燮部長（外相）は23日、米CNNインターナショナルのウィル・リプリー（Will Ripley）香港支局特派員の独占インタビューを受け、中国の軍事及びフェイクニュースなどの脅威に対する台湾の対応や台湾海峡両岸関係の現状などについて説明した。インタビューの内容は24日に、CNNインターナショナル及びCNN U.S.で同時に放送された。

　中国の軍事的脅威やフェイクニュースによる攻撃、認知戦などに台湾がいかに対応しているかという質問について呉部長は、中国の軍備拡張と挑発に、台湾は欧米及び近い理念を持つ国々からの支持を取り付けて対抗しているほか、「国防自主（軍備の自主開発・製造）」を目指し、自衛能力を強化することで、中国の動きを効果的に抑止していると説明した。呉部長はまた、台湾には自己防衛にかける強い決意と実力を持っており、近い理念を持つ国々とともに民主主義と自由の価値、そしてインド太平洋地域の平和と安定を守っていく考えだと述べた。

　呉部長は「中国共産党は一度たりとも台湾を統治したことはない」と強調した上で、近年中国は第一列島線を突破し、その影響力を台湾の周辺海域に拡大しようとしていると指摘。このため最近開かれた日米豪印戦略対話（QUAD）、日米首脳会談、米韓首脳会談、日EU定期首脳協議、米EU定期首脳協議、主要7カ国（G7）外相会合、主要7カ国首脳会議（G7サミット）などはいずれも、台湾海峡の平和と安定の重要性を確認するなど、台湾海峡両岸問題はすでに地域及び世界が関心を寄せる問題になっていると説明した。呉部長はそして、台湾はこれまでも「挑発せず、激化せず」を原則に、慎重に中国との関係を処理し、同時に「平和、対等、民主、対話」の立場を主張し、「台湾海峡の平和と安定の現状を維持する」という国際社会のコンセンサスを固く守り、中国によってこの現状が一方的に破壊されることを極力回避してきたと述べた。

　呉部長は最後に、台湾は世界における善良なパワーとして、これからも国際社会に対する貢献を積極的に行い、自由と民主主義の価値を固く守り、台湾の人々のために国際社会で声を上げ、その権益を主張し、そして自由と民主主義の体制を守っていくことになるだろうと述べた。

Taiwan Today：２０２１年６月２９日

写真提供：外交部
　外交部の呉釗燮部長（外相、写真前列右）は23日、米CNNインターナショナルのウィル・リプリー（Will Ripley）香港支局特派員（写真前列左）の独占インタビューを受けた。インタビューの内容は24日に、CNNインターナショナル及びCNN U.S.で同時に放送された。