台湾の漫画家・貳號さん、「京都国際マンガ・アニメ大賞」マンガコンテスト優秀賞

　クリエイター志望者が日本の京都を通じてデビューする機会を創出するための国際コンテスト「京都国際マンガ・アニメ大賞2021」の受賞者が今月17日に発表された。台湾からは、漫画家・貳號さんの作品『異人 Harmony』がマンガコンテスト部門で優秀賞を獲得。また、simiartさんの作品『奇幻京都之旅・ファンタジー京都旅行』がイラストコンテスト部門で入賞、Amoonさんの作品『洄 Aquamation』がCG アニメコンテスト部門で入賞するなど、台湾の漫画・アニメーション創作における多様なソフトパワーが十分に発揮された。

　「京都国際マンガ・アニメ大賞」は「京都国際マンガ・アニメフェア」の一環として開催されるもの。同フェアは、京都市主催のマンガ・アニメを中心とした西日本最大級のコンテンツ総合見本市で、関西圏のコンテンツ市場の促進を図ることを目的に2012年より開催している。今回は日本、台湾、メキシコ、米国など97の国と地域から、過去最多となる2,632点の作品がエントリーした。

　昨年の「京都国際マンガ・アニメ大賞」では、台湾の漫画家・Gene（ジーン）さんが『案山子のお守り』で大賞を、『慶典路上』でイラストコンテスト部門優秀賞をダブル受賞した。また、日本の外務省が主催する第14回「日本国際漫画賞」では、台湾の漫画家・韋蘺若明さんが作品『送葬協奏曲』で金賞（最優秀賞）を受賞しており、今回、貳號さんが「京都国際マンガ・アニメ大賞」マンガコンテスト部門で優秀賞を受賞したことは、台湾の漫画作品がまた日本で受賞したことになる。これはまた、台湾の漫画のソフトパワーを海外に知らしめることにもなる。

　文化部（日本の文科省に類似）の日本出先機関である台北駐日経済文化代表処日本台湾文化センターはこの2年近く、行政法人文化内容策進院（台湾クリエイティブコンテンツエージェンシー、略称TAICCA）と提携し、日本での台湾漫画のプロモーションに力を入れている。その具体的成果として、「台湾漫画夜市展」、「『ありがとう日本』イラスト展」、「TAIWAN AUDIO COMIC EXPO-音とともに楽しむ台湾コミック展」などのイベントを開催。台湾漫画を積極的にアピールし、日本の各方面から高評価を得ている。また、台湾漫画の日本での出版にもつなげている。

　日本台湾文化センターは東京都杉並区の招きを受け、11月21日に杉並第四小学校跡施設で行われる「まるごと台湾フェア」でも「台湾漫画夜市展」を行うことにしている。

Taiwan Today：２０２１年９月２３日

写真提供：貳號さん提供、文化部
　マンガ・アニメの登竜門「京都国際マンガ・アニメ大賞2021」の受賞者が今月17日に発表された。漫画家・貳號さんの作品『異人 Harmony』（写真）がマンガコンテスト部門で優秀賞を獲得。simiartさんの作品『奇幻京都之旅・ファンタジー京都旅行』がイラストコンテスト部門で入賞、Amoonさんの作品『洄 Aquamation』がCG アニメコンテスト部門で入賞するなど健闘した。