蔡英文総統、今年のAPEC首脳会議にTSMC創業者・張忠謀氏派遣

　タイが議長国を務める今年度のアジア太平洋経済協力会議（APEC）首脳会議が、11月18日から19日までタイ・バンコクで開かれる。対面式での首脳会議は3年ぶりとなる。蔡英文総統は20日、総統府で記者会見を開き、半導体ファウンドリの世界最大手、TSMC（台湾積体電路製造）の創業者である張忠謀（モリス・チャン）氏を首脳会議に派遣することを明らかにした。張忠謀氏が蔡総統の代理としてAPEC首脳会議に出席するのはこれで5回目となる。

　蔡総統は、張忠謀氏及びAPEC代表団に寄せる期待として、APECの各エコノミーに対して、「自由で開かれた貿易と公平な競争」、「サプライチェーンの安全と効率」、「経済発展と包摂的かつ持続可能」の間で均衡を取るために努力し、それによってさらなる進歩を実現し、誰もが受け入れられる経済の枠組みとルールを生み出す必要があるというメッセージを伝えて欲しいと伝えた。蔡総統はまた、世界のサプライチェーンにおける台湾の重要性を各国がより重視し、とりわけ半導体産業が持つ影響力について知ってもらい、経済の持続可能な発展にかける台湾の決意と努力をアピールして欲しいと期待を寄せた。

　さらに、台湾代表団が「台湾の経験」を各国と共有することで、台湾が積極的に貢献する意欲と能力を持つこと、アジア太平洋地域の安定と繁栄を促進するために各国と努力する考えがあることを、国際社会に明確に伝えることを託した。

Taiwan Today：２０２２年１０月２１日

写真提供：総統府
　蔡英文総統（中央）は20日、11月18日から19日までタイ・バンコクで開かれるアジア太平洋経済協力会議（APEC）首脳会議に、TSMC（台湾積体電路製造）の創業者である張忠謀（モリス・チャン）氏（左）を派遣すると発表した。右は夫人の張淑芬さん。