国交樹立9カ国が台湾の国連参加を支持、国連事務総長へ共同書簡提出

　台湾の国連システム参加への断固たる支持を表明するために、ベリーズ、エスワティニ、グアテマラ、マーシャル諸島、パラオ、セントクリストファー・ネイビス、セントルシア、セントビンセント及びグレナディーン諸島、ツバルの国交樹立国9カ国の国連常駐代表は、国連のアントニオ・グテーレス事務総長に宛てた共同書簡を提出し、国連総会2758号決議（いわゆるアルバニア決議）が悪意をもって曲解されていることに強く反論した。このほか、パラグアイも個別に書簡を送り、台湾の国連参与を支持する立場を示した。

　共同書簡は、セントビンセント及びグレナディーン諸島、ベリーズ、パラオ、グアテマラ、ツバル、マーシャル諸島の6つの国交樹立国の国連常駐代表によって、米国東部時間9月19日、国連事務局に届けられた。6名は共同書簡提出後、国連本部前でメディアのインタビューに応じ、国連に対し台湾排除をやめるよう求めた。

共同書簡で主張したのは以下の3点。

一、国連総会2758号決議は、悪意をもって曲解されており、台湾海峡の現状、インド太平洋地域の平和と安定に深刻な脅威を与えている。国連はこの問題を直視し、積極的な行動をとるべきである。

二、国連総会2758号決議は、台湾の国連システムへの意義ある参加を排除するものではない。国連は「持続可能な開発目標（SDGs）」の実現に向けた台湾の貢献を促進するために、台湾の参加を受け入れる適切な方法を模索すべきである。

三、国連は中立性を厳守しなければならない。国連総会2758号決議を誤用し、台湾の人々やメディアが国連を訪問したり、国連の会議やイベントに出席し、それらを取材したりする権利を不当に奪うことをやめるべきである。

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これについての中華民国（台湾）外交部（日本の外務省に相当）のコメントは以下のとおり。

　国連総会2758号決議が台湾について言及しておらず、台湾と無関係であることを改めて訴える。同決議は、中国が掲げる「一つの中国」の原則を反映するものでも、それと同等のものでもなく、台湾を国連システムやその他の国際機関への参加を排除するものでもない。外交部は、中国が国際世論を誤った方向へ導こうと、同決議を恣意的に曲解し続けていることを強く非難し、国際社会に対して中国の謬論を共同で論破するよう呼びかける。また、国連事務局に対しては、「国連憲章」に示された普遍的原則と「誰一人取り残さない」という約束を積極的に履行し、台湾の参加をできるだけ早く受け入れるよう求める。

Taiwan Today：２０２４年９月２３日

写真提供：中華民国外交部ニュースサイトより
　台湾の国連参与を支持する共同書簡を提出するため、国連事務局を訪れたセントビンセント及びグレナディーン諸島、ベリーズ、パラオ、グアテマラ、ツバル、マーシャル諸島の国連常駐代表6名。提出後、メディアの取材で国連に対して、台湾排除をやめるよう訴えた。