【 台北駐日經濟文化代表處札幌分處 】
2025年1月第2週TOPICS
【中国軍艦の台湾南西海域接近を想定 海軍が海上演習を公開/台湾-政治-】
(高雄中央社)春節(旧正月、今年は1月29日)を前に、海軍は9日、中国人民解放軍の軍艦が台湾の南西海域に接近する状況を想定した海上演習を報道陣に公開した。艦艇が高速で航行して海上の目標に攻撃を行い、沿岸海域における作戦能力を示した。
国防部(国防省)は春節期間の戦備強化に関する状況を人々に理解してもらおうと、7日から軍の演習を報道陣に公開している。この日は南部・高雄市の海軍左営基地に報道陣を招いた。
演習では沱江級コルベット艦2隻と光華六号型ミサイル艇4隻が艦隊を組んで戦術位置まで高速で航行。沖合の中国軍艦に対艦ミサイル「雄風」を発射して攻撃するシミュレーションを実施した。6隻は再び高速で左営軍港に戻り、補給を行った。
左営港では国産救難艦「大武軍艦」が初公開され、その場で回転できる性能が披露された他、消防放水銃による放水などが行われた。また、昨年11月に供用開始された水星営区潜水訓練センターで潜水鐘などの救難装備を使った沈没船の引き揚げ訓練も公開された。:2025年1月9日
【高雄で日台防災ウィーク 日本の災害と復興の経験を台湾に紹介–社会-】
(高雄中央社)日本の災害と復興の経験や防災関連技術を台湾の人々に伝える「日台防災協力ウィーク」が9日、南部・高雄市の高雄大学で開かれた。被災地の首長による基調講演や防災関連技術・ノウハウの紹介、実演などを通じ、台日双方の防災や災害救助の強化を図る。
日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会高雄事務所と高雄市政府災害防救事務所、高雄大学が共同で開催した。
交流協会高雄事務所の奥正史所長は開会式のあいさつで、台湾と日本は共に自然災害大国であり、何度も大地震や台風などを経験してきたからこそ両国間では災害後にその他の国よりも早く支援を提供し、長年にわたって深い友情と信頼を培ってきたと言及。2015年に日台間で締結した「日台防災実務協力覚書」を基礎として今回のイベントの開催に至ったと説明した。
イベントでは午前、2011年の東日本大震災で被災した宮城県南三陸町の佐藤仁町長や、岩手県大槌町の被災状況や船大工による復興の軌跡を記録した日本人写真家、野田雅也さんらによる基調講演が行われた他、午後には複数の日本企業・団体が登壇し、防災関連技術を紹介するプログラムも行われる。また、高雄大学図書資訊館では野田さんの写真展「造船記」が22日まで開かれる。:2025年1月9日
【台湾固有のサンショウウオ、2種の名称を入れ替え 関東大震災後の標本喪失が発端–文化-】
(苗栗中央社)台湾固有のサンショウウオ5種類のうち「タイワンサンショウウオ」(台湾での中国語名=台湾山椒魚、学名=Hynobius formosanus)と「ソナンサンショウウオ」(楚南氏山椒魚、Hynobius sonani)の2種類が、台湾で名称が誤って反対に呼ばれていたことが分かり、両者の名称を入れ替えることが学界関係者の間で決まった。日本統治時代の1922(大正11)年に日本の動物学者、牧茂市郎氏が新種を発表したが、翌23(大正12)年の関東大震災の際に基準となる標本(ホロタイプ)を喪失したことが発端となり、誤った認識が広がっていた。
関連の論文によれば、牧氏は新種発表の際、2種類の標本を採取したタイプ産地について、何らかの原因で標本と論文での記述を入れ違えて記載。80年代に台湾の研究チームがこれを発見した。標本の喪失に加え資料写真が判別困難になっていたため、同チームは当初に発表された産地で採取した個体を基に命名や定義を改めて行った。この結果、台湾と日本の学界で食い違った名称を使う現象が生まれたという。
2019年になって台湾と日本の研究チームがこの現象に気づいた。台日の複数の大学や博物館などが調査に協力し、最終的には国際的な規範にのっとり、名称を入れ替えて牧氏の当初の論文通りに修正することに決まった。
北部・新竹県と中部・苗栗県、台中市にまたがる雪霸国家公園の管理処は8日、一連の出来事を紹介した。同公園内にはこれまでタイワンサンショウウオと「コガタタイワンサンショウウオ」(観霧山椒魚、Hynobius fucus)の2種類が生息しているとされていたが、修正により生息しているのはソナンサンショウウオとコガタタイワンサンショウウオになったと説明した。:2025年1月9日
【一部の訪日客に「事前審査」 日本入国を迅速化 桃園空港で16日から/台湾–観光-】
(桃園空港中央社)桃園国際空港の運営会社は7日、日本の入国審査の一部を出発前に済ませる「プレクリアランス」を1月16日から2月12日まで実施すると発表した。台湾の航空会社4社が運航する特定便の利用客が対象で、日本到着後の審査にかかる時間が短縮される。
台湾では29日が旧正月で、前後の期間には海外旅行客の増加が見込まれる。プレクリアランスの対象になるのは、チャイナエアライン(中華航空)の高松、鹿児島便、エバー(長栄)航空の仙台、小松便、スターラックス(星宇)航空の函館、熊本便、タイガーエア台湾(台湾虎航)の函館、旭川、秋田、仙台、福島、茨城、新潟、小松、岡山、宮崎便など13空港に向かう134便に搭乗し、90日以内の短期滞在をする訪日客。国籍は問わない。
桃園空港の搭乗待合室で日本の職員が訪日客のパスポート確認や顔写真撮影、指紋採取などを行う。日本到着後は、本人確認ができれば速やかに入国可能となる。桃園空港では出発の30分前に受け付けを締め切るとして注意を呼びかけている。:2025年1月8日
【ソフトバンク・張峻瑋、母校の中学校を訪問 後輩らにシューズ贈る/台湾–芸能スポーツ -】
(台北中央社)福岡ソフトバンクホークスに育成選手として昨年11月に入団した張峻瑋(チャン・ジュンウェイ)投手(19)が、自主トレーニングの合間を縫い、母校の東部・台東県立卑南中学校を訪問した。野球部の後輩たちにシューズ35足をプレゼントし、エールを送った。張のマネジメント会社が8日までに知らせた。
張は後輩たちがシューズを活用し、練習や試合でより良いパフォーマンスを見せてくれればと期待を寄せた。また自身の経験を伝えて部員らを激励し、高い目標を追い求めるようにとアドバイスした。
同校卒業後は高校野球の名門校に進むために故郷の台東を離れた張。卑南中はシューズの贈呈に感謝を示した上で、張が卒業後もシーズンオフに度々学校を訪れ、コーチに会ったり後輩に声援を送ったりしているとのコメントを、マネジメント会社を通じて発表した。
張はすでに日本に戻り、7日に福岡県で始まったソフトバンクの新人合同自主トレに参加している。:2025年1月8日