【 第1四半期の貿易統計 輸出は昨年同期比23.5%増 –経済– 】
財政部(財務省)が8日に発表した2022年第1四半期の貿易統計(速報値)で、1~3月の輸出額は前年同期比23.5%増の1209億3000万米ドル(約15兆425億円)となったことが分かった。金額としては過去最高を更新した21年第4四半期の1223億8000万ドル(15兆2200億円)に次ぐ高さとなった。同部統計処の蔡美娜処長は記者会見で、主力の電子部品は輸出全体の41.2%を占めて過去最高となったと指摘。「閑散期に閑散とならなかった」との見方を示した。3月の輸出額は435億ドル(約5兆4100億円)、輸入額は388億5000万ドル(約4兆8300億円)で、ともに単月としての過去最高を更新。蔡氏は、世界的な集積回路の需要が依然大きいことや原材料価格の値上がり、従来型産業が恩恵を受けたことなどを理由として挙げた。今後について蔡氏は、21年第4四半期以降、輸出の増加が顕著になっており、第2四半期も2桁成長が見込まれると予測。だが新型コロナウイルスやロシアのウクライナ侵攻、インフレ加速などの影響により世界経済の成長が鈍り、下半期には輸出額の成長は落ち着くだろうと語った。
中央社フォーカス台湾:2022年4月9日
【 蔡総統「スウェーデンは理念近いパートナー」 台湾訪問の議員団と会談 –政治– 】
蔡英文総統は12日、台湾を訪問しているスウェーデンの国会議員と同国選出の欧州議会議員による訪問団一行と会談した。台湾とスウェーデンは理念の近いパートナー同士で、民主主義や自由などの普遍的価値を共有していると指摘し、権威主義の拡張が続く中、民主主義陣営のより一層の協力が必要だと述べた。蔡総統は食事を共にした親族が新型コロナウイルスに感染していたため、公邸で在宅隔離中で、この日の会談はリモート形式で行われた。蔡総統は、訪問団のメンバー全員が台湾の良き友人だとし、台湾との協力推進に積極的に取り組んでいるとして謝意を表した。また、欧州議会で昨年10月、台湾との関係強化を欧州連合(EU)に求める報告書が圧倒的賛成多数で可決されたことに言及。EUとの関係や今後の交流にとって非常に意義のあるものだとし、起草に携わった議員に感謝した。スウェーデンとの航空協定締結にも期待を寄せた。直行便を開設できれば、双方間の経済や民間の交流がより盛んになるとした。中央社フォーカス台湾:2022年4月12日
【 米から超党派議員団が到着 「台湾重視の表れ」 –政治– 】
米共和党重鎮のリンゼー・グラム上院議員率いる超党派議員団が14日夜、台北松山空港に到着した。外交部(外務省)は同日付の報道資料で「台湾に対する高い重視と固い支持の表れだ」として歓迎した。同部によると、今年に入って初めて訪台した米議員団で、グラム氏や民主党のロバート・メネンデス上院外交委員長など上下両院議員の計6人が含まれる。15日まで台湾に滞在。同日は蔡英文総統、邱国正国防部長(国防相)らと会談し、台米関係の重要議題について意見交換するという。昨年にも3組の米議員団が訪台。今月は、ペロシ下院議長がアジア訪問の一環として台湾を訪れることが伝えられていたが、本人の新型コロナウイルス感染で訪問が延期された。
中央社フォーカス台湾:2022年4月15日
【 居留証を所持する外国人の家族、「親族訪問」理由に入国申請可能に –政治– 】
外交部(外務省)は12日、国民および有効な居留証(ARC)を所持する非本国籍者の外国籍親族について、「親族訪問」を理由にした特別入国許可の申請受け付けを同日付で開始したと発表した。家族結合権を保障するためだとしている。外国籍親族が特別入国許可(停留ビザ)を申請するには、出生証明や戸籍謄本など明確な親族関係を証明する書類が必要。中華民国の在外公館で申請できる。申請に必要な書類は、外交部領事事務局のウェブサイトで公開されている。
中央社フォーカス台湾:2022年4月13日
【 台湾、検査キットの買い上げを実施 購入に健保カードでの登録制導入へ –政治– 】
蘇貞昌行政院長(首相)は14日、新型コロナウイルスの簡易検査キットの買い上げを同日から実施すると発表した。国内での生産と海外からの輸入を含め、毎月4000万個の調達を目指す。衛生福利部(保健省)によると、十分な数量が確保でき次第、国民健康保険カードで登録した上で購入できるようにする方式を導入する方針。検査キットの価格について衛生福利部疾病管制署の周志浩署長は、適切な時期に発表すると述べた。購入の形式に関しては、過去に実施していたマスクの実名制購入の方法を参考にするとし、市民が一定の期間内に手頃な価格で検査キットを入手できるようにすると話した。以前導入していたマスクの実名制購入では、購入時に健保カードの提示を求め、政府が定めた枚数を固定価格で販売する形式を採用していた。
中央社フォーカス台湾:2022年4月14日
【 中正紀念堂、新たな常設展示公開 多様な歴史観表現 –文化– 】
蒋介石元総統の顕彰施設、北部・台北市の中正紀念堂は7日、新しい常設展示「自由の魂vs独裁者:台湾の言論の自由への道」を公開した。文化部(文化省)では、台湾の自由や民主主義、人権の価値を市民や世界に知ってもらいたいとしている。同部が14日に発表した報道資料で李永得文化部長(文化相)は、中正紀念堂について▽権威主義を排除しながらも歴史は消さない▽独裁者に対抗した勇気を顕彰▽多様な歴史観―を三大原則として転換を図っていくと説明した。新しい常設展では、先人の固い意志と犠牲も惜しまない抵抗を通じて、言論の自由を追求するつらく波乱の過程が表現された。また蒋氏の文物や資料の展示についても一部内容の変更を行い、辛亥革命や抗日戦争、国共内戦、台湾にまつわる資料などを陳列。文化部によると、蒋氏のプライベートに関する展示は個人のカラーが強いため、デジタルでの展示に切り替えるという。蔡英文総統は今年、1947年に国民党政権が市民を弾圧した「2・28事件」の関連式典で「民主主義の国家は権威主義の形式で総統を退任した人物を記念するべきではない」と指摘。文化部では引き続き社会との対話を進め、共通認識を形成する方針を示している。
中央社フォーカス台湾:2022年4月15日