【 台南で八田與一技師の慰霊祭 頼副総統、台湾と日本の連携継続願う –台日– 】
日本統治時代に台湾の水利事業に大きく貢献した日本人技師、八田與一の慰霊祭が命日の8日、南部・台南市の烏山頭ダムで行われた。式典に出席した頼清德副総統は、八田の貢献に感謝するとともに、台湾と日本の間の固い友情に言及し、台日双方が引き続き協力し、ウィンウィン(相互利益)をもたらせるよう願った。今年は八田の逝去から80年となる。八田は烏山頭ダムや灌漑(かんがい)施設、嘉南大圳の建設に尽力した。行政院(内閣)農業委員会農田水利署が開催した慰霊祭には、陳吉仲農業委員会主任委員(閣僚)や黄偉哲台南市長、日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会の小野一彦高雄事務所所長、遺族代表の八田卓郎さんらが出席した。頼氏は、八田が建設した烏山頭ダムと嘉南大圳によって、嘉南平原は不毛の地から穀倉地帯へと変化を遂げたと言及。これによって、台湾は農業を基礎として工業や商業の発展を推し進めることができたと八田の貢献をたたえた。また、烏山頭ダムのもう一つの機能は、台日の人々の心の畑を潤し、両国の友情をより強固にすることだとし、八田の貢献についてより多くの人に知ってもらえるよう農業委員会がPRを行っていくと説明した。中国の禁輸措置によって台湾のパイナップルが中国に輸出できなくなったのを受け、日本の人々が台湾産パインをこぞって購入したことにも触れ、これも台日両国の人々の深い絆の証しだと述べた。その上で、世界が今後、感染症やデジタル経済の進展、地政学的環境の変化、気候変動などの影響を受けていく中で、台湾が日本と連携できれば必ずウィンウィンを創出できると訴えた。
中央社フォーカス台湾:2022年5月9日
【 WHO総会今月開幕 外交部「オブザーバーでの参加に向け努力」 –社会– 】
外交部は7日、今月22~28日にスイス・ジュネーブで開かれる世界保健機関(WHO)の年次総会について、衛生福利部(保健省)と共に、オブザーバーとしての参加に向け努力していると明らかにした。台湾は2009年から16年まではWHO総会に招かれていたものの、その後は中国の圧力により参加できないでおり、今年も招請状は届いていない。外交部の崔静麟副報道官は中央社の取材に対し、台湾は専門的な衛生・医療の実力と感染症対策に積極的に寄与してきた経験により、理念の近い国や国際社会から支持を受けていると強調。オブザーバーとしてWHO総会に参加することの必要性を十分に証明していると語った。また陳時中衛生福利部長(保健相)はこの日の記者会見で、李麗芬政務次長を現地へ派遣する考えを示した。
中央社フォーカス台湾:2022年5月7日
【 日本向け冷凍カットパイン初出荷 スーパーなどで販売へ –経済– 】
南部・高雄市産の冷凍カットパイナップル約20トンが9日、初めて日本に出荷された。同市政府農業局によると、5月中旬また下旬ごろに日本に到着し、チェーン展開するスーパーなどで販売されるという。高雄産パイナップルは収穫の最盛期を迎えたものの、新型コロナウイルスにより海と空の便が乱れ、輸出スケジュールに影響が出ている。保存や検疫などの問題を克服するため、地元の業者が急速冷凍技術などを使い、高品質のパイナップルを食べやすくした他、おいしさを封じ込め、2年間の保存を可能にした。商品の開発業者によれば、最も良い風味を保つため、80トンのパイナップルから20トン分の冷凍パイナップルしか作れないという。また食品の安全基準を満たすためには、適切なコールドチェーンに対応した施設があって初めて、時間や空間の制約を受けず消費者に高雄産パイナップルのおいしさを味わってもらえるとしている。農業局の張清栄局長はこの日の記者会見で、同局は2012年から毎年日本で開催される国際食品・飲料展「フーデックスジャパン」に参加して、日本市場を開拓し、台湾の高品質パイナップルを世界に広めていると説明。今年対日輸出された高雄産パイナップルは2月からこれまでに3000トンに達したと語った。
中央社フォーカス台湾:2022年5月11日
【 「マンゴーパイン」こと台農23号、農水省が品種登録を受理 –社会– 】
行政院(内閣)農業委員会農業試験所が開発したパイナップル「台農23号」の品種登録の届け出が日本の農林水産省に受理された。同所が10日明らかにした。2019年に新品種として誕生した台農23号。マンゴーのような香りがするため「マンゴーパイン」とも呼ばれる。同所によれば、果肉は柔らかく、糖度と酸度が共に高い。また、夏から秋にかけて高品質な果実が収穫でき、運搬しやすいことなどから、海外輸出に適しているという。輸出の主力品種「金鑚」(台農17号)に並ぶ品種と同所は見込んでおり、長距離の輸送では金鑚より変色しにくいとしている。中国が昨年3月、台湾産パイナップルの輸入を停止して以来、他国への輸出促進が進められてきた。同所は「中でも日本は積極的に開拓してきた市場」だとし、同国での品種を保護するため、農水省に品種登録を申請したと説明した。昨年10月に出願し、今月6日に受理が公示された。同所は、今後さらに審査が進められ、合格すれば正式に品種登録されると説明した。
中央社フォーカス台湾:2022年5月10日
【 4月輸出額、18.8%増の415億米ドル 22カ月連続で前年上回る –経済– 】
財政部(財務省)の9日の発表によると、4月の輸出額は前年同月比18.8%増の414億6000万米ドル(約5兆4000億円)だった。22カ月連続で前年実績を上回り、単月として過去3番目の高水準となった。同部は輸出好調の背景として、テクノロジーやデジタル関連の需要が依然として高いことなどを挙げた。電子部品は172億ドル(約2兆2400億円)を占め、前年同月より27.5%増えた。半導体は同29.6%増の159億ドル(約2兆円)だった。同部統計処の蔡美娜処長によれば、5月の輸出額も400億ドル台を維持できる見通しで、前年同月比12~16%増の419億~434億ドル(約5兆4600億~約5兆6500億円)となる予想。一方、輸入額は前年同月比26.7%増の365億5000万米ドル(約4兆7600億円)で、単月として過去2番目に高かった。輸出から輸入を差し引いた貿易収支は約49億ドル(約6400億円)の黒字となった。
中央社フォーカス台湾:2022年5月10日
【 米主催のコロナサミット 「台湾が参加へ」 –政治– 】
呉釗燮外交部長(外相)は9日、米国主催の新型コロナウイルス対策を話し合うサミット(首脳会議)に台湾が招待されたと明らかにした。同日の立法院(国会)外交・国防委員会で最大野党・国民党の立法委員(国会議員)への答弁で述べた。同サミットは12日、オンライン形式で開かれる。1回目は昨年9月に行われ、台湾からは陳建仁前副総統が出席した。今回のサミットに参加する人選などの詳細については、呉氏は主催側の希望により、前回同様サミット終了後発表すると述べるにとどまった。
中央社フォーカス台湾:2022年5月10日