【 5県産食品輸入解禁/台湾と日本は「重要なパートナー」蔡総統、SNSに日本語で –日台– 】
蔡英文総統は8日夜、ツイッターを日本語で更新した。福島など日本5県産食品の輸入解禁発表に関するもので、投稿した写真には「台湾と日本は経済貿易を含む、あらゆる意味において重要なパートナーです」とつづった。環太平洋経済連携協定(TPP)加入を目指す蔡政権は8日午前、一部食品を除き禁輸措置を解除すると発表した。蔡総統はツイッターで、輸入解禁の発表は「台湾が、国際基準を受け入れ、科学的根拠に基づいて政策を展開する決意を示したものです」とし、「信頼する友人」で「重要な貿易パートナー」でもある日本と緊密に連携していきたい考えを示した。
中央社フォーカス台湾:2022年2月8日
【 5県産食品輸入解禁/官房長官「復興を後押しするものとして歓迎」 –日台– 】
台湾が2011年から続けてきた福島など日本5県産食品に対する禁輸措置を今月下旬にも解除すると発表したのを受け、日本の政治家は8日、相次いで歓迎の意を表明した。松野博一官房長官は8日午後の記者会見で、「被災地の復興を後押しするものとして台湾の取り組みを歓迎したい」と述べた。松野氏は台湾について、「自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった基本的価値を共有し、緊密な経済関係を有する極めて重要なパートナーであり、大切な友人」だとし、今回の台湾側の決定によって「日台間の経済関係および友好関係がさらに深化することを強く期待する」と強調。日本政府として、残された輸入規制が科学的根拠に基づいて早期に撤廃されるよう台湾側に働き掛けていく方針を示した。福島県の内堀雅雄知事は同日、「復興を前進させる大きな力となる」とのコメントを発表した。超党派議員連盟「日華議員懇談会」(日華懇)の古屋圭司会長は同日、中央社の取材に対し、台湾が科学的根拠に基づいて5県産食品への規制を解除したことについて、心からの感激を示した。自民党の高市早苗政調会長は同日の記者会見で、「心から感謝し、歓迎する」と語った。台湾は2011年の東京電力福島第1原子力発電所事故以降、福島、茨城、栃木、群馬、千葉の5県産食品の輸入を禁止していた。今後は規制の対象を「特定の地域」から「特定のリスクのある品目」に変更し、福島など5県産のコシアブラやキノコ類、野生鳥獣肉(ジビエ)の輸入は引き続き禁止する。また、5県産食品の輸入時には、リスクがある品目を対象に放射性物質検査証明と産地証明の2つの証明の添付を求めるほか、5県産の全ての食品に対して水際で全ロット検査を実施する。2015年5月から実施してきた日本産の全ての食品に産地証明の添付を義務付ける規制は継続する。
中央社フォーカス台湾:2022年2月9日
【 経済部、日本との連携促進へ 半導体産業で「互恵的な投資」 –日台– 】
経済部(経済省)は今年、日本との連携をさらに促進する方針だ。同部官僚は、日本は半導体の材料や製造装置の技術が優れているとし、台湾の半導体産業とは相補的な関係にあると指摘。台湾企業と日本企業にとって互恵的な投資になる上、台湾の半導体産業をより健全にすることができるとも話した。半導体世界大手、台湾積体電路製造(TSMC)の熊本進出で台湾企業の対日投資加速が見込まれることなどから、同部内で「台日新戦略パートナーシップ構築計画」を策定。昨年は重大プロジェクトを3件成立させた。そのうち2件が半導体材料に関するものだった。今年は7件のプロジェクト成立を目標に掲げているといい、半導体に加え、人工知能(AI)とモノのインターネットIoTを組み合わせた「AIoT」などの産業に照準を合わせている。この他、廃棄物を減らす「循環型経済」やバイオテクノロジーなどの分野でも協力の可能性を探るとしている。
中央社フォーカス台湾:2022年2月6日
【 日本時代の水利施設の物語を小説に 台南市、日本語版を金沢市に寄贈 –社会– 】
日本統治時代に建設された水利施設、嘉南大圳の記録画を残した画家の伊東哲と水利技師の八田與一を主人公にした児童書が日本語に翻訳され、同書を出版した南部・台南市は9日、2人の故郷である金沢市に500冊を寄贈した。市は、日本の子供たちにも嘉南大圳の歴史に理解を深めてもらえればとしている。同書は伊東が描いた大作「嘉南大圳工事模様」を主軸として、伊東と八田が嘉南大圳建設中に水の女神と出会うという物語を描いたファンタジー小説。中国語版は2020年9月に出版された。同書では1920年から30年代までの工事の過程や人物の風景を垣間見ることができる。昨年5月8日の嘉南大圳着工100周年の記念式典の際、日本の子供たちが同書に興味を持っていることを知り、市は日本語版の制作を決めた。日本語版は日本の民情に合わせて書き換えた。2月9日は伊東の誕生日に当たることから、台南市はこの日、リモート形式で贈呈式を行い、金沢市の山野之義市長が代表して受け取った。書籍は金沢の学校図書館や文化施設などに配られる予定。台南市の黄偉哲市長は「より多くの日本の子供たちに台湾や嘉南大圳について知ってもらいたい」と話した。日本語版「1930・台湾烏山頭~水がめぐる平野の物語~」は日本では間もなく販売開始される。
中央社フォーカス台湾:2022年2月9日
【 台湾鉄道の日本製新型特急、「ビジネス車」利用者1万人突破 –観光– 】
台湾鉄路管理局(台鉄)の日本製特急列車、EMU3000型で運用されている商務(ビジネス)車「騰雲座艙」の利用者が8日、1万人を突破した。節目の利用者となった女性には車掌からマグカップや高梁酒などの記念品がプレゼントされた。EMU3000型は昨年12月末に営業運転に投入された。台鉄によると一般(普通)車を含めすでに17万人が利用したという。ビジネス車の1万人目の利用者が誕生したのは、台東(台東県)発樹林(新北市)行きの列車。今後も3万人を突破するまで、1000人ごとに記念品を贈呈する予定。より質の高いサービスを提供するために導入されたビジネス車は各編成に30席設定され、国産食材を使った特製弁当などを含む飲食サービスを提供している。
中央社フォーカス台湾:2022年2月9日