【 台北駐日經濟文化代表處札幌分處 】
2025年2月第4週TOPICS
【日本戸籍に「台湾」表記可能へ 日本の超党派議連「人権に関わる」-政治-】
(台北中央社)5月下旬以降、日本の戸籍の国籍欄に「台湾」と表記できるようになるのを受け、日本の超党派の国会議員でつくる日華議員懇談会(日華懇)の古屋圭司会長と木原稔事務局長が26日、東京都内で記者会見を開いた。両氏は、戸籍の表記は「人権に関わる問題」だと述べた。
法務省が1月21日に公表した戸籍法施行規則改正案によれば、戸籍の「国籍」欄が「国籍・地域」欄に変更され、同欄に「台湾」と記載できるようになる。同様に「パレスチナ」の記載を認める内容も盛り込まれた。外国人は日本人と結婚しても戸籍は作られないが、これまで台湾出身者が日本人と結婚し、配偶者の日本人の戸籍に記載される場合に、国籍が「中国」と表記されていた。
戸籍における台湾出身者の国籍表記の問題に関し、日華懇は何年も前に台北駐日経済文化代表処(大使館に相当)や在日台湾人団体から、問題解決への協力を要請されていたという。2022年11月に専門チームを立ち上げ、台湾人の妻を持つ滝波宏文参院議員を座長として慎重に働きかけを進めていた。
この日の記者会見の前には、日本人と結婚した台湾人女性約10人らを集めた会合が開かれ、意見を交わした。会合には日本の法務省や外務省の官僚も出席した。
古屋氏は、戸籍表記の問題の根本にあるのは、米国や日本、台湾など同様の価値観を共有する国家が共に協力していくという考え方だと言及。トランプ米大統領の就任後、米国務省の公式サイトから「台湾の独立を支持しない」との文言が削除されたことに触れ、これは中国に対する世界の大きなけん制だと述べた。その上で、戸籍の国籍表記の改正も、中国をけん制する意味合いがあるとの考えを示した。
日本が戸籍に「台湾」の記載を認めることに対し、中国で対台湾政策を担う国務院台湾事務弁公室の朱鳳蓮報道官は同日、「一つの中国の原則に背いている。中国の内政への著しい干渉だ」と日本政府を非難した。これについて古屋氏は、全ては予想の範囲内だと語り、重要なのは、戸籍の国籍表記が人権に関わる問題だということだと強調した。:2025年2月27日
【台湾は世界12位 民主主義指数 前回より2ランク後退もアジア最高位–社会-】
(ロンドン中央社)英誌エコノミストの調査部門「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット」(EIU)が26日に発表した2024年の民主主義指数報告で、台湾は世界12位になったことが分かった。前回より2ランク後退したが、アジア最高位だった。
同指数は06年から発表されており、今回は世界167カ国・地域が対象となった。「選挙過程と多元性」、「政府機能」、「政治参加」、「政治文化」、「市民の自由度」の五つのカテゴリーを評価し、点数に応じて各国・地域を「完全な民主主義」、「欠陥ある民主主義」、「混合政治体制」、「独裁政治体制」に分類する。総合スコアの満点は10点。
台湾は22年に最高得点の8.99点を記録。前回は8.92点だったが、今回は8.78点となった。各カテゴリーの評価は「選挙過程と多元性」が10点、「政府機能」が8.57点、「政治参加」が7.78点、「政治文化」が8.13点、「市民の自由度」が9.41点で、「完全な民主主義」とされた。
エコノミストの分析によると、世界の平均スコアは5.17点で、前回の5.23点を下回り、06年以降で最も低かった。また世界では6.6%の人だけが「完全な民主主義」の国・地域に暮らしており、10年前の12.5%よりほぼ半減したと指摘。世界の5人に2人が独裁政治体制の下で暮らしているという。
総合スコアは、16年連続でトップのノルウェーが9.81点。日本が8.48点(世界16位)、ウクライナが4.9点(同92位)、中国が2.11点(同145位)、ロシアが2.03点(同150位)だった。:2025年2月27日
【TSMC、日本第2工場の計画に変更なし=日本メディア報道に/台湾–経済-】
(台北中央社)半導体受託製造世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が熊本県菊陽町に建設する第2工場の着工時期が「今年中」に見直されたと日本メディアで報じられたことについて、TSMCは24日夜、中央社に対し、第2工場の計画に変更はなく、現時点で明らかにできるこれ以上の情報はないと説明した。
日本メディアはTSMCの子会社、JASMの話として、当初「今年1月から3月まで」としていた第2工場の着工時期が「2025年内」に見直されたと報じた。一方で、27年末までの稼働を目指す方針に変更はないとも伝えていた。:2025年2月25日
【エバー航空、機内でのモバイルバッテリー使用禁止へ/台湾–観光-】
(台北中央社)台湾の航空会社、エバー(長栄)航空は25日、機内でのモバイルバッテリーや予備のリチウム電池の使用、充電を3月1日から禁止すると発表した。飛行の安全を確保するための措置だと説明している。
エバー航空は、個人用電子機器を使用する場合は、搭乗前に充電を済ませるよう求めている。また多くの座席に電源コンセントとUSBポートが設置されているとした。
チャイナエアライン(中華航空)はモバイルバッテリーについて、手元で適切に保管する必要があり、受託手荷物として預けることはできないと説明。機内での使用もしないよう求めた。
またスターラックス(星宇)航空によると、全席に電源装置が備え付けられているとして、機内でのモバイルバッテリーの使用を全面禁止しているという。:2025年2月26日
【WBC予選 台湾、スペイン破り6大会連続の本戦出場決定–芸能スポーツ -】
(台北中央社)野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)予選は25日、台北市の台北ドームで最終日が行われ、台湾がスペインを6-3で破り、6大会連続となる本戦出場を決めた。
予選は台湾、スペイン、ニカラグア、南アフリカの4チームが出場。23日までの3試合に全て勝利したニカラグアがすでに出場権を獲得している。この日は最後の1枠を懸けて予選3位(1勝2敗)の台湾が同2位(2勝1敗)のスペインと対戦した。
21日の初戦でスペインに5-12で大敗した台湾だが、一回に2点を先制すると、二回にも1点を追加するなど着実に得点を積み重ねた。対するスペインは9安打と台湾より2本多くなるもつながらず、リードされたまま試合を終えた。
元大リーガーで2023年の第5回大会で台湾の主砲として活躍した張育成(富邦ガーディアンズ)が2安打1打点。元西武の呉念庭(台鋼ホークス)は4打数無安打ながら1打点を挙げチームの勝利に貢献した。投げては日本ハムの孫易磊が七回途中から3番手で登板。2者連続三振で満塁のピンチをしのぐなど1回2/3を無失点に抑えた。
この日は台北ドームに3万5768人が集まった。台湾が出場した4試合で累計14万2526人を動員した。:2025年2月26日