【 台北駐日經濟文化代表處札幌分處 】
2026年5月第4週TOPICS
【日本含む26カ国とEUが台湾支持の発言 WHO総会全体会議-政治-】
(ジュネーブ中央社)スイス・ジュネーブで開催中の世界保健機関(WHO)総会の本会議で、20日までに日本を含む26カ国と欧州連合(EU)の代表が台湾を支持する発言をした。
台湾は2009年から16年までオブザーバーとして総会に参加していたが、17年以降は中国の反対により招待されない状況が続いている。今年も台湾をオブザーバーとして招く案の採択が行われたが否決された。不参加は今回で10回連続となった。
各国は2分間の持ち時間の中で、台湾を支持する発言を盛り込んだ。
発言したのは、中華民国(台湾)と外交関係を持つ12カ国のうちオブザーバー参加のバチカンを除いた11カ国に加え、正式な外交関係がないものの理念が近い国15カ国とEU。
外交部(外務省)の統計によると15カ国の内訳は、ドイツ、ルクセンブルグ、日本、オーストラリア、フランス、リトアニア、英国、ラトビア、チェコ、カナダ、イスラエル、スウェーデン、ニュージーランド、オランダ、エストニア。:2026年5月21日
【日本台湾親善協会が懇親会 参加の国会議員ら、交流深化の継続訴える–社会-】
(東京中央社)日台関係の強化や発展などを目的に活動する日本台湾親善協会(本部=東京都)は20日、東京都内で懇親会を開き、複数の国会議員が出席した。参加者らはいずれも台湾の重要性を強調し、日本と台湾が交流や協力を継続的に深化させ、共に台湾海峡の平和と地域の安定を守るべきだとの考えで一致した。
台北駐日経済文化代表処(大使館に相当)の蔡明耀(さいめいよう)副代表はあいさつで、最近の米中関係やトランプ米大統領の発言に世間は不安を募らせているものの、国際社会が台湾の重要性を無視することはあり得ないと指摘した。台湾は今後も自由と民主主義、国家の尊厳を守り、中国の圧力に屈することはないとした上で、日本と手を携えて地域の平和と安定を維持したいと述べた。
日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会の隅修三会長は、昨年の就任以降、すでに何度も訪台しており、頼清徳(らいせいとく)総統をはじめ台湾の政府高官とも深く意見を交わしたと言及。頼総統について、日本の長年にわたる台湾に対する支持に感謝をしている他、貿易や経済、防災などの分野で協力を深めることに期待していると語った。
また、昨年の訪日台湾人が延べ673万人に達した一方、日本からの訪台客は延べ約148万人だったことに触れた上で、多くの日本人は訪台しても台北周辺にとどまっており、各地の魅力を十分に理解していないのではないかと言及。今後多くの日本人が、台湾各地に出かけて交流を深めることに期待していると話した。
日本台湾親善協会の会長を務める衛藤征士郎元衆院議員は取材に応じ、台湾はインド太平洋地域における自由や人権、法の支配、民主主義の重要な礎であり、日本と台湾は共通の価値観を有しているため、さらに協力を深めるべきだと述べた。:2026年5月21日
【総統直接選挙実施30周年でシンポジウム 国史館長「李登輝政権時を参考にすべき」/台湾–文化-】
(台北中央社)北部・台北市で23日、総統直接選挙実施30周年と李登輝(りとうき)元総統を記念するシンポジウムが開かれた。国史館の陳儀深館長は、台湾は依然、中国からの圧力や民主主義運営の挑戦に直面しているとした上で、1996年の台湾海峡危機の経験を改めて検証し、今日の参考にすべきだとの認識を示した。
シンポジウムは国史館と李登輝基金会が共催した。陳館長は、近頃は総統直接選挙実施30周年への関心が高まっていると指摘。総統府が関連の展示を行っている他、多くのメディアも特集を組んでいるとし、その背景には今年が歴史的な節目であるだけでなく、台湾を取り巻く国際情勢が30年前と似ており、今もなお、中国の圧力を受け、国内でも民主主義運営に課題が生じていることがあると述べた。
その上で、総統直接選挙制度の形成や憲法改正の過程、約30年にわたる民主主義実践の経験をより深く見直す必要があると強調。台湾海峡危機時の中国のミサイルによる威嚇、李政権の対応、米国による適時の介入といった歴史的経験を、現在の情勢の参考にすべきだと語った。
また李登輝基金会と共催したことについては、30年前の台湾の歴史における重大な出来事が李政権時代(88~2000年)に多く発生しているからだと説明。米国のF16戦闘機売却や李氏の米コーネル大学訪問、米空母の台湾海峡派遣などを例に挙げ、関連の資料は順次デジタル化を進めているとし、データベースとして研究に役立てられていると語った。
李氏の次女で李登輝基金会の李安妮董事長(会長)は、李氏の歩みと歴史を見直し、整理する中で、父親について知っているようで知らなかったと感じたと吐露。研究者による分析を通じ、より深い側面が明らかとなり、台湾の過去について多面的に考えられるようになったと語った。
さらに、30年という歳月は一つの世代の形成と制度の成熟を象徴するものだと説明。30年の努力で民主主義は確立され、運営されたが、今後の30年は、情報流動の加速や意見の分断が進む中で、いかにこの制度を社会から信頼され、活用され続けるようにするかが重要だと述べた。:2026年5月23日
【台湾映画の名作「魯冰花」リマスター版、カンヌ国際映画祭で世界初上映–芸能スポーツ-】
(パリ中央社)台湾映画の名作「魯冰花」(ルービンファ)のデジタルリマスター版がフランス時間17日、第79回カンヌ国際映画祭の「カンヌ・クラシック」部門で世界初上映された。デジタル修復を手がけた国家映画・視聴文化センターの褚明仁(ちょめいじん)董事長(会長)は、国際社会で台湾への関心が高まるにつれて、台湾映画も台湾について伝える重要な役割を果たしていると述べ、これこそが「魯冰花」がカンヌ・クラシックにもたらした新発見だと語った。
「魯冰花」はヤン・リークオ(楊立国)監督がメガホンを取り、ウー・ニェンチェン(呉念真)が脚本を手がけた。台湾では1989年に公開された。60年代の農村を舞台に、格差や教育の問題を描いた。
カンヌ・クラシックは往年の名作のリマスター版や歴史と関係するドキュメンタリー映画を上映する公式セレクション。今年は長編劇映画21本とドキュメンタリー映画6本に加え、現代の長編2本と短編3本がラインナップされた。黒澤明監督の監督デビュー作「姿三四郎」やチェン・カイコー監督の「さらば、わが愛 覇王別姫」なども選ばれている。
上映前に取材に応じた褚氏は、国際的な賞の受賞歴がない「魯冰花」がカンヌの審査員から評価されたことについて、修復作業に当たったスタッフや、作品を再定義して審査員に台湾映画の新たな一面を提示した海外協力部門の努力に感謝した。
褚氏はまた、国際社会における台湾の存在感の変化にも触れ、30年前は世界の映画関係者は台湾とタイの違いがよく分かっていなかったものの、今では台湾は科学技術分野での実力や半導体産業、地政学によってますます国際社会から注目され、より多くの人が映画を通じて台湾を理解しようとしていると語った。
褚氏は、さまざまな台湾映画を世界に知ってもらえるよう、同センターとして積極的に海外の市場に売り込んでいくと意欲を示した。:2026年5月19日
【タロコ国家公園の復旧、来年までの2年間が山場 2024年の地震で被害/台湾–觀光-】
(花蓮中央社)東部・花蓮県など3県市にまたがるタロコ(太魯閣)国家公園は、2024年の東部沖地震やその後の台風、大雨による被害を受け、今も復旧作業が続いている。同公園管理処の劉守礼処長は23日までに、今年と来年の2年間が復旧の山場だとの見方を示した。
地震は2024年4月3日に発生、規模を示すマグニチュード(M)は7.2で、花蓮県では震度6強を観測した。地震による死者18人のうちの多くがタロコで土砂崩れや落石に巻き込まれた。
劉氏は復旧の重点として、地震や同年の台風21号により大規模な土砂災害が起きたブロワン(布洛湾)連絡道路と、大雨による土砂災害で水道管が破損するなどの被害があった白楊歩道(ハイキングコース)を挙げた。
今年2月には、緑水レクリエーションエリア(遊憩区)内の一部ハイキングコースや、タロコビジターセンター(遊客中心)の売店などが再開した。劉氏は、ビジターセンターの来場者数は地震前の水準に戻ってきている他、デカルン(得卡倫)歩道から大礼大同歩道に至る山道には多くの外国人観光客が訪れていると話した。
また、主要道路の中横公路では工事のため、時間帯による通行規制が行われていることに触れ、待ち時間中の観光の選択肢を増やしたいと語った。:2026年5月24日