政治大学、インドの大学と南アジア・東南アジア研究センター設置

　国立政治大学（台湾北部・台北市文山区）東南アジア研究所とインドFLAME大学は21日、インドのプネーに「南アジア・東南アジア研究センター（CSSAS）」を共同で設置した。台湾とインドの学術研究及び政策交流における重要なプラットフォームになることを目指す。

　国立政治大学国際関係研究中心と日本の京都大学が共同で設立した東南アジア研究所に続き、今回設置されたCSSASは、台湾と海外の大学が共同で設立、運用する2番目の地域研究センターとなる。CSSASは、FLAME大学で政治学を教える台湾出身の劉奇峰副教授が主任を務める。

　CSSASは今後、台湾とインドの学術研究及び政策交流における重要なプラットフォームとなることを目指す。また、双方の学術交流とそのエネルギーを統括し、インドの東進戦略（アクト・イースト）のために提言を行なえるようにする。このほか、教育交流においては、台湾とインドの大学生の協力強化と理解の促進につなげたい考え。

　国立政治大学東南アジア研究所とインドFLAME大学は、CSSASの設置と同時に、「Act East in Indo- Pacific（=インド太平洋戦略における東進戦略）」と題するシンポジウムを開催した。インドからはNational Maritime Foundationの研究員Jabin T. Jacob氏など、著名な学者や元外交官らが多数出席し、議論に参加した。

　このシンポジウムは、（1）中国とインドの関係が南アジア及び東南アジア地域に及ぼす影響、（2）中国、インド、米国の3か国関係の新たな発展、（3）インドの東進戦略に関する総まとめ、の3つのテーマで議論が行われた。

　Jabin T. Jacob氏は、インドの東南アジア地域に対する理解は全般的に不足しており、その政策においても「たびたび言及はするが、やることは少ない」という状況が続いている。CSSASは今後、実務的な交流と能力の強化を通して、例えば東南アジア言語に関する課程を開設するなどして、インドの次世代を担う若者が東南アジアに興味を持つようにし、同時に台湾がインドと東南アジアを結ぶ架け橋としての役割を果たして欲しいと期待を寄せた。

Taiwan Today：２０１８年９月２５日

写真提供：CSSAS提供、中央社
　国立政治大学（台湾北部・台北市文山区）東南アジア研究所とインドFLAME大学は21日、インドのプネーに「南アジア・東南アジア研究センター（CSSAS）」を共同で設置すると共に、「Act East in Indo- Pacific（=インド太平洋戦略における東進戦略）」と題するシンポジウムを開催した。