蔡総統が医療貢献賞受賞者と面会、医療環境の向上への努力に期待

　蔡英文総統は26日、総統府で「第28回医療奉献奨（貢献賞）」の受賞者と面会した。蔡総統は受賞者たちに感謝すると同時に、政府は今後もこれら受賞者と共に台湾における医療環境の向上に努めると強調した。蔡総統はまた、各受賞者の「物語」によって、より多くの人々が国民の健康を守っていく取り組みに加わることに期待した。

　今年の受賞者は、台湾にファイバースコープ技術を導入し、消化器内科での予防医学に多大な貢献をした陳宝輝医師。100歳近くながら「台湾の胸部エックス線画像診断の父」と称される楊思標医師。1979年に行われた結合双生児（忠仁さんと忠義さん）の分離手術において、分離位置を決定する上で重要な役割を果たした陳明庭医師。

　また、苗栗県（台湾北西部）公館郷の小さな町で73年間にわたって医師を務める謝春梅医師。台湾南部・屏東県恒春半島の人々の健康を守る許志新医師。離島・金門県の烈嶼郷（小金門）に駐在する医師を助け、医療サービスのレベルを高めたスタッフの林徳明さん。台湾中南部・嘉義市にある嘉義基督教（キリスト教）病院にがん治療センターと市民全体でのケア体制を築いた陳誠仁医師。台湾中部・雲林県の各コミュニティで熱心な巡回診療を続け、これまで治療を受けてこなかった精神疾患の患者を見つけ出した葉宝専医師。そして、2009年8月にモーラコット台風（台風8号）による豪雨で大規模な水害「八八水災」が起きた際、救助のために真っ先にヘリコプターで被災地に入った盧克凡医師。

　また、「団体貢献賞」の受賞者は台湾中部・南投県埔里鎮にある埔里キリスト教病院の山地医療チーム。同病院はキリスト教山地センター診療所を開設して60年以上で、先住民族の健康維持に努めている他、看護学校も設立して地元の先住民族を看護師に育てている。

Taiwan Today：２０１８年１０月２９日

写真提供：中央社
　蔡英文総統（中央）が26日、「第28回医療貢献賞」の受賞者と面会。蔡総統は受賞者たちに感謝すると同時に、政府は今後も受賞者と共に台湾における医療環境の向上に努めると強調した。