蔡英文総統、アメリカの超党派議員団と会談
蔡英文総統は15日、米国上院予算委員会のメンバーであるリンゼー・グラム(Lindsey Graham)議員(共和党)を含む米上下両院の超党派議員6人と会談し、「アメリカなど近い理念を持つ国々と連携し、インド太平洋地域の平和と安定を維持したい」などと述べた。
台湾を訪問したのはリンゼー・グラム議員のほか、上院外交委員会のロバート・メネンデス(Robert Menendez)委員長(民主党)、保健・教育・労働・年金委員会の共和党トップ、リチャード・バー(Richard Burr)議員、国土安全保障委員会の共和党トップ、ロブ・ポートマン(Robert Portman)議員、ベン・サス(Ben Sasse)上院議員(共和党)、ロニー・ジャクソン(Ronny Jackson)下院議員(共和党)の計6人。
蔡総統は、訪問団に上院・下院議員、民主・共和両党の所属議員が参加していることに触れ、「米国国会が党派を超えて台湾を支持していることの表れ」として歓迎した。また、訪問団のメンバーがいずれも台湾の良き友人であり、これまでも米国国会において台湾支持を表明してきたこと、台米関係の発展と台米の「盤石な」関係づくりに寄与していることなどに感謝した。
一行のうち、グラム議員は1999年に下院議員として台湾を訪れたほか、2016年に蔡総統の第一期政権が発足して間もなく再び台湾を訪れている。過去20年間にわたり、台湾と米国の貿易関係の強化に取り組み、台湾の国際参与などを強く支持してきた。メネンデス議員は2009年、米上院の超党派議員連盟「台湾連線(台湾コーカス)」の共同代表に就任して以来、台湾に友好的な議案の発起人として名を連ね、台湾の安全保障と台米関係の強化に寄与してきた。蔡総統が2019年7月の外遊で米国に立ち寄った際は、ワシントンからニューヨークまで駆けつけてレセプションに参加するなど、台湾に対する揺るぎない支持を示した。
蔡総統は、米国の国内法である「台湾関係法」が今月10日で制定43周年を迎えたことに触れ、このタイミングに米議員団が台湾を訪れたことは非常に意義のあることであり、台湾と米国がこれからも交流を深め、より多くの成果を生み出せるよう期待を寄せた。
過去数年間、台湾と米国は「グローバル協力訓練枠組み(GCTF)」やインド太平洋地域の民主統治に関する対話のメカニズムなどを通し、インド太平洋地域における民主主義、優れたガバナンス、人権の価値などの普及に努めてきた。蔡総統はこれらを踏まえた上で、「ロシアのウクライナへの軍事侵攻は、権威主義国家による平和への干渉と脅威から自らを守るため、民主国家が連携する必要があることを教えてくれた」と述べた。
蔡総統はさらに、台湾は米国にとってインド太平洋地域における最も堅実なパートナーとして、アメリカが掲げる新インド太平洋戦略でより積極的な役割を果たすこと、米国を含む近い理念を持つ国々と連携し、インド太平洋地域の平和と安定を維持していくこと、インド太平洋地域の経済・貿易分野でも米国との協力を促進し、さらなる繁栄をもたらすことなどに強い意欲を見せた。また、米国国会が今後も民主主義の価値を守るため、一丸となって努力してくれるよう期待を寄せた。
Taiwan Today:2022年4月18日
写真提供:総統府
蔡英文総統は15日、米国上院予算委員会のメンバーであるリンゼー・グラム議員(共和党)を含む米上下両院の超党派議員6人と会談し、「アメリカなど近い理念を持つ国々と連携し、インド太平洋地域の平和と安定を維持したい」などと述べた。