台日教育交流20周年記念活動、教育部が「かつての情熱取り戻して次の20年へ」と期待
修学旅行など海外への教育旅行で台湾の高校生が最も多く訪れているのは日本、日本の高校生が最も多く訪れるのは台湾で、こうした旅行に参加する学校数と学生数は台日どちらでも年々増える傾向にある。双方の往来実績を祝い、さらなる未来の「開拓」を願って、教育部(日本の文部科学省に類似)国民及学前教育署(以下、「国民・就学前教育署」)は12月に「台日教育交流20周年記念イベント」を実施する。11月30日には華山1914クリエイティブパーク(華山1914文化創意産業園区 台湾北部・台北市)でイベントの開始を告げるセレモニーが行われ、過去20年にわたる台湾と日本の教育面での密接な交流を振り返ると共に、ポストコロナ時代における交流の機会を展望した。
21世紀のグローバリゼーション到来に対応するため教育部は2002年4月に「国際教育旅行指南」手引きを作成し、各学校が国際交流を推進するための参考資料とした。2002年10月に初めて国立台東高級商業職業学校など5校から80名あまりの教師と生徒が日本の九州を訪れて5泊6日の教育旅行をしてから、2019年までに台湾から教育旅行で日本を訪問した高校の教師と生徒の数は10万303人、さらに日本から台湾を訪れた高校教師と生徒は36万8,211人に達した。教育部は、教育部の政策と台日双方が互いに設けている駐在機構、台湾教育旅行連盟、各県・市の高校の教師と生徒らの努力の下、双方の交流は大変豊かな成果を挙げてきたと評価している。
「虚実動静態展」(ヴァーチャルとリアル、動態と静態展)はまず1日から14日まで華山1914クリエイティブパークの中5B展示室で開かれ、過去20年にわたる台日の教育交流の軌跡をたどる。会場では交流を記録した電子書籍を読むことが出来るほか、教育部統計処による「教育統計動態視覚化平台」(教育統計動向ビジュアル化プラットフォーム)などを専従スタッフが紹介する。7日午後は事情により公開されないが、それ以外は毎日午前10時から12時まで、ならびに午後1時から5時まで無料で参観出来る。
教育部では情報や写真、インタビューを整理して過去20年の教育交流に関する書籍、電子書籍を制作したほか、教育交流を推進した重要な人物へのインタビュー動画(Youtube)も公開して台日の教育交流を振り返っている。関連の活動では日本から約50人のゲストを視察ツアーに招き、2日間の日程で台湾の北部・中部・南部を旅してもらう。さらに7日には両国の教育交流を後押しした人たちや校長、教育行政の関係者らを集め、「両国の教育交流回顧と将来」フォーラム、ならびに台湾と日本の歴史ある姉妹校による「新世紀台日友好宣言」への署名、中華民国政府から教育交流に貢献した日本の関係者への感謝状贈呈などが行われる。教育部は、「苦しかったコロナ禍が過ぎ、双方が教育旅行に対するかつての情熱とファイトを取り戻して次の輝かしい20年を生み出せるよう期待する」としている。
Taiwan Today:2022年12月1日
写真提供:教育部サイトより
台日の高校生の修学旅行など「海外教育旅行」での交流が始まって20年。教育部はポストコロナ時代での交流再開と発展を期して「台日教育交流20周年記念イベント」を実施する。写真はイベントスタートのテープカットを行う関係者たち。