台湾ランタンフェスが開幕、蔡総統「23年ぶりの台北開催は新たなスタート」

　蔡英文総統が5日夜、今年の「台湾灯会」（以下、「台湾ランタンフェスティバル」）の点灯セレモニーに出席した。「台湾ランタンフェスティバル」は政府主催の一大イベント。今年は台湾北部・台北市の国父記念館と台北市政府前広場などを中心に5日から19日まで開かれている。

　蔡総統は、2001年からそれまで台北市内で開かれていた同フェスティバルが各県・市の持ち回りとなったことに触れ、こうしたやり方は様々なリソースを各地にもたらし、地方の発展を促進することにつながると説明、それによって2001年以降の同フェスティバルはそれぞれ地元の文化や特色を結び付けて独特の歴史と町の魅力を発揮したものとなり、海外から多くの観光客を台湾に引き付けることにもつながったと評価した。

　続けて蔡総統は、「台湾ランタンフェスティバル」は長年の努力により台湾をプロモートする重要なブランドになったとの認識を示し、23年ぶりに台北市内で開かれることについて、「最初の起点に戻ったと同時に新たなスタートを切ったことになる。台湾は全世界から旅行者を迎え入れる準備を整えている」と強調した。

　今年の「ランタンフェスティバル」について蔡総統は、「とても素晴らしいもので、四つの主要展示エリア、ならびに12の区に散らばる展示エリアにはそれぞれサプライズがある」と絶賛。「玉兎壮彩」と名付けられたメインランタン（メインオブジェ）は著名なアーティストの李明道さんが手がけ、台湾の半導体産業をコンセプトにしているほか、女子重量挙げのオリンピック金メダリスト、郭婞淳さんもデザインに加わっていると解説した。蔡総統は、「これを見た人は見覚えがあると感じるだろう。なぜならアーティストの特別な技術により『ロボットうさぎ』の顔には郭婞淳さんの笑顔まで映し出されるからだ。本当にアイデアにあふれている」と称えた。

　蔡総統は、「台湾ランタンフェスティバル」が長年異なる県・市で開かれてきたことで、今ではそれぞれの県・市が地元の特色を表現する様々な「灯会」活動（地方主催のランタンフェスティバル）を行っていると指摘、「台湾ランタンフェスティバル」を楽しんだ人が各県・市での「灯会」活動も見物して国内旅行を盛り上げ、消費を促進することに期待した。

　蔡総統はそして、点灯セレモニーに多くの人が集まっていることを踏まえ、「新たな1年には中央政府と地方自治体が党派を超えて団結し、国民のニーズに共に応え、台湾のために努力していこう」と呼びかけた。

Taiwan Today：２０２３年２月６日

写真提供：総統府サイトより
　蔡英文総統が5日夜、今年の「台湾灯会」（台湾ランタンフェスティバル）の点灯セレモニーに出席し、23年ぶりとなる台北市内での開催は新たなスタートだと語った。写真はメインランタンの「玉兎壮彩」。