ASEANサミットと東アジアサミットが南シナ海情勢に関心、外交部が評価のコメント

　ASEANサミットと東アジアサミットがいずれも議長声明で南シナ海情勢への懸念を表明したことに対し、外交部（日本の外務省に相当）が14日、コメントを発表して評価した。以下、その内容要約。

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　9日の第44回・第45回ASEAN（東南アジア諸国連合）サミット、ならびに11日の第19回東アジアサミット（いずれもラオスの首都ビエンチャンで開催）が議長声明で、最近の南シナ海情勢が国家間の信頼関係を損ない、地域の平和、安全、安定を破壊する可能性に懸念を表明した。外交部はASEANに加盟する10カ国、ならびに米国、日本、オーストラリア、インド、韓国などのパートナーが地域における海洋での紛争及び南シナ海情勢を重視していることを評価する。

　ASEANは昨年12月30日の外相会議における共同声明に続いて、今回の議長声明でも南シナ海の緊張情勢の動向を注意深く見守っていく姿勢を再度表明、また、各方が自制し、情勢をより複雑化したりエスカレートさせたりする行動を控えるよう呼びかけた。議長声明ではまた、1982年の国連海洋法条約など関連の国際ルールを遵守し、平和的な方式で争いを解決することが真に必要とされていると主張、ASEAN加盟国はみな南シナ海での航行と飛行の自由は地域の利益にかなうとの立場で一致していると説明した。また東アジアサミットの議長声明でも、自制と国際ルール遵守の重要性を強調した。

　南シナ海の秩序とインド太平洋地域の平和と安定の維持はすでに全世界の共通認識である。外交部は引き続き南シナ海情勢の動向を注視していくほか、我が国の南シナ海問題に対する立場をここで再度表明する。

一、南海諸島は中華民国の領土であり、中華民国が南海諸島及び関連海域において、国際法や海洋法上の権利を有することは疑う余地がない。

二、我が国は南シナ海における航行と飛行の自由を支持し、平和的な方式による争いの解決を堅持する。そしていかなる国であろうと、恐喝、脅迫、武力などの方式で南シナ海問題に対処することに反対する。

三、我が国は「四つの原則」と「五つの方法」を堅持し、「争議を棚上げし、資源を共同開発する」方式で南シナ海問題を処理することを主張する。また、我が国は平等な協議を基礎に、関連諸国と共同で南シナ海地域の平和と安定を維持・促進すると共に南シナ海の海洋資源を共同で守り、開発していく用意があることを改めて表明する。

　外交部はASEAN会員国と理念の近い国々が引き続き国際的な場で南シナ海情勢に関心を示し、実際の行動でルールに基づく国際秩序を守っていくことを歓迎する。

Taiwan Today：２０２４年１０月１５日

写真提供：外交部
　ASEANサミットと東アジアサミットがいずれも議長声明で南シナ海情勢への懸念を表明したことに対し、外交部が14日、コメントを発表して評価した。